シリカすなわち二酸化珪素(SiO2)はラテン語で火打ち石を意味する。このSiO2の含有量が増えるとマグマの粘性が高くなるのはなぜか? 天然では単体では存在しないが、酸化物や珪酸塩として岩石中に多く存在し、地殻の主成分となっている。
マグマ(珪酸塩メルト)は[Si-O]の結合が基本構造をつくっているが、[Si-O-Si]の結合する力の強弱で粘性は変化する。溶融したSiO2に金属酸化物を加えると、[Si-O-Si]は金属原子が加わることで連続構造が途切れてしまう。金属結合が弱い場合でも、その影響を被らないところよりは結合力が弱くなる。結合力の低下はすなわち、粘性の低下を意味する。
すなわち、珪素(Si)以外の金属元素、とりわけ鉄(Fe)やマグネシウム(Mg)を多量に含む玄武岩溶岩流では、酸化珪素(SiO2)が少ないせいで[Si-O]結合が金属元素によって断ち切られた状態となっている。そのため、粘性が低い。換言するなら、SiO2分子の重合度が低いということだ。化合物の性質は重合度が高くなるに伴い、気体から液体、半固体へと変化していく。
マグマの中ではSiO4四面体が立体的な編み目構造を形成して大きな「SiO2分子」になっている。分子の大きさは、鉄やマグネシウムなどが少ない(SiO2が多い)ほど大きくなる。アルカン類(*脂肪族鎖式飽和炭化水素。パラフィン、メタンなど)では、重合度の大きいほど融点は高いが、マグマではSiO2の含有量が多いほど結晶化温度(融点)が低い。
溶岩の粘性は主に内部に含まれる二酸化珪素の割合に比例する(火山学的にはマフィック鉱物の含有量で分類される)。溶岩流中の二酸化珪素の割合が 40~52%のものを玄武岩、52~55%のものを玄武岩質安山岩、55~63%のものを安山岩、63~70%ものをデイサイト、70~76%のものを流紋岩と呼ぶ。
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